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<FONT COLOR="#Ff0066">��更新料</FONT><BR>
賃貸の契約については、地域性による慣習の違いから法的に縛りきれない現状があり、故に勘違いやトラブルが発生してしまいます。<br /><br />先日、当社の賃貸契約者からの通知で、借地借家法（平成３年法律第９０条）第２６条１項に基づく法定更新を主張し「法定更新した場合は期間の定めの無い契約になり、賃貸人は特別に認められる事由の無い限り解約の申し入れは出来ないんですよ。」と言われました。<br />要は「更新料等は払う必要がない。」と言うこと。<br />確かに、借地借家法だけ見ると「法定更新というものが権利として認められるなら、更新料等は払う必要ないんじゃない？」と思う人もいるでしょう。<br />「法律に定めがないから法的に支払う必要はない。」と勘違いする場合が･･･<br />しかし、自由契約の概念まで覆せるものかどうかは良く考えれば分かることで、ましてや我々プロがそんなゴネ得で不公平な契約をするでしょうか？<br />更新料や更新手数料に関しては法で定めることが難しいので、いくら民法の本を読んでも答えは出てきません。<br />答えは判例にあります。<br /><br />代表的なものは、東京地方裁判所平成９年６月５日判決です。<br />賃貸人は当契約書に記載されている更新料の支払いを求め、賃借人は法定更新を主張した争いで、法定更新の場合に契約書に記載されたこの更新料の支払い義務があるか？という論点でした。<br />この賃貸借契約は３年契約で、契約書には「本契約更新の際、賃借人は賃貸人に対し、更新料として新賃料の４ヶ月分相当額を支払うものとし、賃料は当事者協議の上決定するものとする。」と記載されていました。<br />結果的には「３年ごとの更新を予定して新賃料を基準とする更新料を定めていることから、実質的に更新後３年間の賃料の一部の前払いとしての性質と推測されること。<br />また、当事者双方とも契約更新を前提としながら、法定更新により支払いを免れたとすると公平を害するおそれがあるので、法定更新の場合にも更新料支払合意に基づいて支払義務があるものと解するのが相当であり、賃借人の法定更新の場合に支払合意の効力が及ばないという主張は採用することが出来ない。<br />また、更新料支払合意が借地借家法または旧借家法の強行規定に反して無効であるとの主張に関しても、新賃料の４ヶ月程度の更新料であることに照らし、採用することが出来ない。」と賃借人全面敗訴となりました。<br /><br />逆に法定更新には適用なしとされた判例もあります。<br />数々の判例を見ても、契約書に記載された文言が決め手だと言え、法定更新の場合にも更新料の支払義務があるか、または合意更新の場合のみ支払義務があるのかが決まります。<br />「法定更新を含む」なんて文言が記載されていれば支払わなければなりませんし、法定更新を念頭においてない文言なら支払いを免れることも出来そうです。<br />ただ、労力を考えると金額にも依るでしょうが･･･<br /><br />基本的に更新料や礼金については、名目や受領の時期が違うだけで目的はあまり変わりません。<br />根拠の無いものと主張したくなる気持ちも分からないでもないですが、契約時にその契約内容で合意しておいて、途中（自分の営利・都合）で主張してもダメというのは当然のことで、まかり通る世の中なら契約自体が意味を失う危険性があります。<br />飛躍して言えば、物を割賦で買って途中で支払いを拒絶するのと同じです。<br />賃貸住宅を申込する際、礼金・敷金・賃料だけでなく、更新料等の先の費用も良く考えて決断して下さい。<br /><br />個人的に、新賃料の４ヶ月分は３年契約と言えど高いような気がするんですが･･･<br />しかも「４ヶ月程度」って･･･<br />賢明な貴方なら、こんな物件借りませんよね！<BR>

<FONT COLOR="#0033FF">2006.7.1[Sat]</FONT>
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